フェムテックとは
フェムテックとは、【フィメール・テクノロジー】の略です。
女性が抱える健康問題をテクノロジー(技術)で解決するサービスやモノを指しています。
例えば、生理痛を改善する器具や月経周期を予測するアプリ、不妊対策、更年期障害の改善、女性特有の病気などのケアが取り組まれています。
日本でも生理予測・妊娠のサポートをするアプリ【ルナルナ】も実はフェムテックに当てはまります。
一方で、デジタルなテクノロジーではない製品は【フェムケア】と呼ばれています。
【フェムテック】という言葉が生まれたきっかけは、ドイツの月経周期を管理するアプリ「クルー(CLUE)」の資金調達をめぐってのこと。投資家の多くが男性であることで、「生理」「経血」にまつわるサービスがなかなか重要視されずに苦戦していたことから、イダ・ティン(Ida Tin)最高経営責任者が2013年にフェムテックというカテゴリーを設けてその大切さを訴えた。
男性以外の性にまつわる健康問題やニーズが見過ごされていることやビジネスの世界が男性中心であること、女性主体の性に光が当たらないこと、タブー視されてきたことなど様々な社会的要因から立ち上がった言葉です。
【日本の女性のフェムテック関与度は?】
フェムテックについてどのくらい浸透しているのか、認知度を調査しました。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000040.000034459.html
フェムテック認知度
調査・出典:(株)アドバンスト・メディカル・ケア調べ2021年9月
対象:30〜50代女性
フェムテックに積極的な女性はまだまだ少数派です。
興味がある/取り入れている人は4%のみ、約9割は知らないという結果でした。フェムテックが日本に広まるには、もう少し時間がかかりそうという印象を受けます。
しかし、今さまざまなメディアでフェムテックが取り上げられていることからGoogleトレンドではフェムテックのキーワード検索が2019年より上昇しています。
このことからフェムテックへの興味は今後さらに広まっていくと予想しています。
フェムテックがもたらすメリットとは
フェムテックが拡大することで、女性たちの様々な問題や悩みを解決することができます。メリットはそれだけではなく、悩みから解放された女性たちは、自信を持って社会に進出することができます。新たな社会の活力となることが期待されています。
また、フェムテックの分野に目をつけた女性たちが、その分野の新たな起業家として立ち上がることも考えられます。現状、起業家の男女比は7:3程度であると言われています。
しかし、フェムテックの分野においても女性起業家が誕生し、この比率が徐々に改善していくかもしれません。
フェムテックは主に以下のような分野を対象としています。
- 月経
- 妊娠・不妊
- 出産
- 子育て
- 更年期症状のケア
- その他女性特有の疾患
それぞれのジャンルにおいて提供されているサービスを具体的に紹介していきます。
1.月経
・過去の生理日を入力することで、周期を予測し、それぞれの時期応じた生活のアドバイスを受け取れるアプリ
・生理用品が定期的に届けられるサブスクリプションサービス
2.不妊・妊活
・卵子と精子を凍結・保存することにより、望んでいる時期での妊娠を可能にするサービス
・呼吸や血圧、心拍数など様々な生理学パラメータを記録し、排卵日を確認することができるアプリ
・データを活用して、自然な避妊法を実現できるアプリ
3.出産
・胎児の様子をモニタリングできるデバイス
・深部体温のモニタリングによる母体の体調管理
・陣痛をワンタップで家族に通知できるアプリ
4.子育て
・赤ちゃんの体調に合わせて最適な離乳食をとぃあんするサービス
・オンラインで医師とやりとりができるチャットサービス
5.更年期症状のケア
・更年期の様々な不快症状を緩和するテクノロジーサービス
・医療相談チャットサービス
・膣の乾燥をケアするウェアラブルデバイス
6.その他女性特有の疾患
・女性特有の病気について、オンラインで医師に相談できるチャットサービス
フェムテックに取り組む有名な企業やサービス5つ
① Elvie (イギリス)
ElvieはイギリスにあるChiaro Technology社のブランドで、代表的な製品として以下の2つがあります。
- 骨盤底筋トレーニング(膣トレ)グッズ「Elvie Trainer」
- ウェアラブル搾乳機「Elvie Pump」
Elvie Trainerは出産や加齢による骨盤底筋の緩み対策として効果的で、IoTを活用してゲーム感覚で鍛えることができます。
Elvie Pumpはブラに挟み込むだけで、家事などをしながら搾乳できる点が人気を集めています。
② illumigyn (イスラエル)
illumigynは「女性の健康に革命を起こし、婦人科医療を21世紀のものにする」というビジョンを掲げ、2012年に設立されました。
FDA認可を取得した「婦人科内視鏡」とクラウドプラットフォームサービス「Gynescope™」システムを搭載したプラットフォームソリューションを提供しています。
日本の上場企業からも出資を受けている注目のフェムテック企業です。
③ ルナルナ (日本)
ルナルナは株式会社エムティーアイが提供している、日本でも労舗のフェムテックサービスです。
ルナルナでは以下のようなサービスを提供しています。
- 生理や排卵日を予測を予測してくれるアプリ
- 妊活用で基礎体温を管理・記録できるアプリ
- 産婦人科向けのオンライン診断システム
20年以上フェムテック関連サービスの開発に取り組んでいるため、豊富なノウハウを有しています。
④ fermata (日本)
fermataはフェムテック専門オンラインストアの運営や、専門家による無料セミナー等を開催している、注目の日本企業です。
https://hellofermata.com/
fermata ホームページ
⑤ TRULY (日本)
TRULYは「閉ざされた悩みに向き合い、男女が理解し合える社会へ」をMISSIONに、フェムテック事業を行っております。
本当に信じられる情報と、安心できるよりどころをコンセプトにしたオンライン相談サービス「TRULY」を提供しています。
オトナの女性ホルモンの変化による「更年期・膣ケア・性の悩み」など、女性の閉ざされた課題に寄り添い、正しい情報を伝え、悩みに応えるサービスです。
次にフェムテックにはどんなアイテムがあるのか紹介していきます。
フェムテックの快適アイテム紹介
吸収ショーツ
紙ナプキンやタンポンのように使い捨てではなく、洗って何度も使える吸収ショーツは環境にもお財布にも優しいエコフレンドリーなアイテムです。
月経カップ
膣内に装着して経血をためるシリコン製の月経カップです。吸収ショーツと同じで、繰り返し使えるサステナブルアイテムです。
なにより紙ナプキンを持ち歩く習慣から脱出できるのが嬉しいです。
https://www.junonline.jp/landb/product/underwear/other-underwear-inner/EFQ21870
ナプキン
ナプキン派の方はできるだけオーガニックコットン製を選ぶのがおすすめです。皮膚トラブルはもちろん、生理痛が緩和したという嬉しい声もあります。
女性ならではの健康問題をサポートするため、さまざまなフェムテック商品が開発されています。最近話題の吸収ショーツや月経カップなど、ウェルネスに関するちょっとした悩みを解決し、心地よいライフスタイルを実現してくれるアイテムが沢山あります!
是非参考にして頂ければと思います。