日本では9割以上がナプキン派。欧米では7割以上がタンポンを使用
皆さんは生理中、どんな生理用品を使用していますか。
2018年のマイナビウーマンの調査では9割以上の女性が「ナプキンのみ」を生理時に使用しているという結果になりました。
「ナプキン」90.9%
「タンポン」3.5%
「タンポンとナプキンを使用」5.6%
タンポンを使用する人はナプキンと併用する人を合わせても9.1%という結果になりました。
一方2019年のオランダでの調査では73%の人が「タンポンを使用する」と回答。アメリカのCNN healthでも70%以上の女性が生理時にタンポンを使用していると伝えています。
日本にナプキン派が多いのは平安時代に遡る
日本でナプキン派が大多数な理由は平安時代に遡ります。
平安時代には、女性は生理になると布をふんどしのように巻いて経血を吸収してました。その後の時代にも生理中には布を下着にあてがうことで凌いでいました。
一方、ヨーロッパでは古代エジプトのミイラの膣内から水分をよく吸収する植物が見つかったり、古代ローマ時代には羊毛を膣内に入れて経血を吸収していたことがわかっています。
日本の生理用品の始まりは布をあてがうことから始まり、ヨーロッパではタンポンのようなものを膣内に入れることから始まったのです。
公に話をしないプライベートな事柄のため、情報源が自分の母親しかなく、誰もがそれが当たり前と思い込み、製品の品質は上がりましたが、ナプキンではなくタンポンを使用する、タンポンではなくナプキンに、という発想にはなりにくかったようです。
今はナプキン、タンポンだけでなく第三の生理用品と言われる製品も急成長をしています。
オープンな時代の今だからこそもう一度、自分にあった生理用品を考えるチャンスかもしれません。
ナプキンとタンポンのメリット・デメリット
まずはナプキンとタンポンを比較した場合のメリット・デメリットです。
ナプキンはタンポンと比べると安価で多くの女性が使用していることから種類も豊富でどこでも購入できるメリットがあります。
タンポンはナプキンに比べると高価で、使い始めは挿入時に手こずってしまうことも多く、チャレンジしたけど諦めてしまったという方もいるようです。しかし、慣れてしまえば付けている感覚はほとんどなく、ズレて漏れる心配もないので生理中でもスポーツ等のアクティビティを楽しむこともできます。
タンポンもうっかり長時間つけていると吸収しきれなくなった経血が漏れ出してきてしますことがあります。そのため、タンポンとナプキンを同時に装着する人もいるようです。
また、生理終わりかけは挿入時に痛みが発生することもあるため、経血の量が少なくなってきたらナプキンを使用する等、上手く使い分けることもできます。
ナプキン |
タンポン |
|
メリット |
・安価 ・装着、取り換えが簡単 ・どこでも入手できる |
・取り換える回数が少なくて済む ・ズレる心配がない ・下着がごわごわしない ・臭いが少ない |
デメリット |
・取り換える回数が多い ・経血が皮膚につくのでかゆみが出たり被れることがある ・臭う |
・経血が少ない時、性交経験がない時は挿入時に痛みが発生することがある ・値段が高い ・・紐が切れたり、中に入るなどのトラブルが稀にある |
第三の生理用品とは
今まではブランドや種類はたくさんあるにせよ、ナプキンとタンポンの2者から選ぶ必要がありました。
しかし、ここ数年で第三の生理用品と言われる製品も販売され急速にシェアを広げています。特に伸びを見せているのが吸水ショーツと月経カップです。
従来のナプキンやタンポンのデメリットが軽減されている製品で注目を集めています。
吸水ショーツはナプキンの進化系!お手頃価格の商品も
吸水ショーツとは経血吸水機能が付いたパンツです。
最近はGUでも発売され注目を集めています。
吸水ショーツのメリット
- ナプキンよりズレにくく漏れの心配が少ない
- ナプキンより長時間使用できる
- 防臭効果機能があるためナプキンより臭いが少ない
- 繰り返し使える
吸水ショーツのデメリット
- 外で交換するときは交換したものを持ち歩く必要がある
- トイレで一度脱いで同じものを履く際は湿り気を感じることがある
- ショーツを購入する費用が最初にかかる
吸水ショーツは以前は高価なものが多く試しづらかったですが、最近では安いものだと1500円程度の商品からあります。2,3枚購入する必要はありますが5000円程度で済みます。繰り返し使用できるので長期的にはコスパがよくゴミも出ないので環境にもやさしい選択です。
量が多い時は吸水ショーツの上にナプキンを装着し、ナプキンを捨てた後に吸水ショーツを使用するということもできます。
月経カップは臭いゼロでスポーツもできる
月経カップとは医療用シリコン素材でできたカップを膣内に挿入し経血をカップの中に溜めるタイプの生理用品です。実は1930年代には既に開発されていましたが、当時はゴムが硬かったため、また第二次世界大戦中のゴム不足の影響もあり認知度が低いままでした。
近年になり開発が進み、柔らかく扱いやすいゴムで製造されるようになりました。
月経カップのメリット
- 繰り返し使えるので長期的に見て経済的
- 経血が空気に触れないので臭いがほぼしない
- 他の生理用品と比べ長時間装着できる
- 生理中でも海やプールに行くことができる
月経カップのデメリット
- 使い始めは装着が難しいことがある
- 取り出す時に手が汚れることがある
- トイレで取り出し、水で洗浄し、再度装着する必要があるので外出先での取り換えが困難な場合がある
月経カップは1個4,5000円ですが、通常は10年程度使用できるので長期的に考えると非常に安価といえます。一回の生理でナプキンは平均20枚、タンポンは平均15本使用され破棄されているので、それが10年分ともなるとナプキン2400枚分のゴミの削減になります!
6時間程度であれば交換の必要はないですが、トイレの個室内に水道がないと外出先の場合は交換が難しいので、家では月経カップ、外出先では他の生理用品を使いのもアリです。
生理中にはデリケートゾーン専用ウォッシュでトラブルを軽減
生理中にもう一つ忘れてはいけないのがデリケートゾーンのケアです。
生理中は肌が敏感になっている上に、蒸れや経血の皮膚への付着によりかゆみやかぶれが生じる場合があります。
その状態で一般的なボディソープを使用しゴシゴシ洗浄してしまうとこれらの症状を悪化させてしまうことがあります。
デリケートゾーンは顔の皮膚と同じくらい薄いため、やさしくケアすることが重要です。
また、デリケートゾーンには様々な微生物は住んでおり、バランスを保って雑菌の侵入や繁殖を防いでいます。
ボディーソープは洗浄力が強すぎるため、必要な菌までも殺菌してしまい、逆効果となってこともあります。
デリケートゾーン専用のウォッシュは膣内の最近バランスを保ちながら、やさしくデリケートゾーンを洗浄することができるのでおすすめです。
生理用品の特徴を理解して生理中も快適に過ごしましょう♪
いかがでしたか。
様々なサニタリーグッズが販売されていて選択肢が増えた分、どれを選べばいいのかわからなかった、という方も多いと思います。「生理用品はこれ!」と決めるのではなくその時々のライフスタイルや状況に応じて使い分けていくことで生理中もストレスフリーな毎日を送ることができます。
参考資料
マイナビウーマン
https://woman.mynavi.jp/article/150206-212/
CNN
https://edition.cnn.com/2015/11/13/health/whats-in-your-pad-or-tampon/index.html